経済政策 2009 9 20

デフレ経済下において、緊縮財政を行えば、経済は破壊される。
これは、歴史の教訓だったはずです。

書名 消費税は0%にできる
著者 菊池 英博  ダイヤモンド社

 この本の中で、著者は、財務省を批判していますが、
これは、妥当ではないと思います。
 基本的に、財務省の宿命として、
どのような経済環境でも、
経費削減と税収増を叫ばなければならない立場にあるからです。
 批判すべきは、政治家の方です。
すっかり財務省の言いなり、
いや「操り人形」となってしまった政治家に問題があったのです。
 次に、著者は、新自由主義・市場原理主義の本家本元である、
ミルトン・フリードマンの経済学を「似非経済学」と批判していますが、
これは言いすぎだと思います。
 確かに、フリードマン経済学は、「万人向けの経済学」ではありませんでした。
しかし、「投資家のための経済学」として十分に機能したのです。
投資家を儲けさせるためには、フリードマン経済学が必要だったのです。
 さて、この本は、民主党が取るべき経済政策として、参考になると思います。
アメリカでは、今、「anything but bush」(ブッシュ以外なら何でも)という状態です。
日本も、政権交代したから、「anything but 自民党」でしょうね。
この本は、今までの自民党の経済政策を批判し、対案として新しい政策を提言しています。

紳士であれ 2009 3 15
 今日は、師弟の関係を考えてみたい。
弟子というものは、
師匠の「よいところ」も「悪いところ」も受け継いでしまうのです。
師匠から見れば、「そんなことまで真似しなくてもいいのに」ということまで、
弟子は、師匠の真似をするのです。
それが、師弟の関係というものかもしれません。
 とりわけ、後世の弟子たちは、
師匠の思想ではなく、師匠の行動様式のみ受け継ぐ傾向があるのです。
だからこそ、師匠というものは、常に紳士である必要があるのです。
 書名 世界金融崩壊 七つの罪
 著者 東谷 暁  PHP新書
(以下、引用)
 フリードマンがまだ少壮の学者だったころ、
英国のポンドが切り下げられることを知り、
空売りを仕掛けて一儲けしようとたくらんだ。
 結局、銀行が引き受けてくれないため、
このプランは水泡に帰すのだが、
そのことを聞きつけた先生のフランク・ナイトは激怒して、
フリードマンに「破門」を申し渡したという話が伝わっている。
 ナイトは中西部生まれの頑固者で、
こんな小手先の金儲けは許せなかったのである。
 また、シカゴの先物取引所が通貨の先物取引を開始する際、
フリードマンに通貨先物取引を推奨する論文を頼みにきた。
 フリードマンは悪びれず5000ドル(当時の換算で180万円)を要求したという。
この11枚あまりの「論文」は、通貨の先物取引所を開設するための理論的根拠となった。
 自力で這い上がったフリードマンにとって、
苦労して身につけた学問によって、お金を儲けることは、
ごく当たり前のことだった。
(以上、引用)
 フリードマンの弟子であるウォール街は、どうなったのか。
いや、アメリカ経済そのものが、フリードマンの弟子だったと言えるでしょう。
今後、ウォール街やアメリカ経済が苦しみ続けるならば、
恨みや苦しみの思いが、フリードマンに向かい続けるでしょう。
 学者は清貧であれ。
金儲けしたいならば、実業界へ転身すべきである。
 弟子は、師匠の真似をするのです。
それが、師弟の関係というものかもしれません。
 とりわけ、後世の弟子たちは、
師匠の思想ではなく、師匠の行動様式のみ受け継ぐ傾向があるのです。
だからこそ、師匠というものは、常に紳士である必要があるのです。
 アメリカ金融資本主義の大御所ミルトン・フリードマン。


















































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